2011年3月9日

ゾウの時間ネズミの時間

「ゾウの時間ネズミの時間」本のタイトルです。どんな本かというと、生物学の入門書的な本なんだけど、絵本にもなってて生物学に全く興味の無い僕みたいに人にも分かりやすく書かれた本なのであります。

生物学がどんなものかは、よく分からないけど「おーなるほど!」な内容がいろいろ書いてて面白い。例えば、動物のサイズが違うと機敏さが違い、寿命が違い、総じて時間の流れる速さが違ってくる。一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用料は、サイズによらず同じである。と、どういうことかというとゾウはゆっくり心臓の鼓動を打ち長生きするけど、ネズミは心臓の鼓動を早く打ち寿命が短い。動物の生涯の心臓の鼓動を打つ総数は同じだとか。普通に生活してたらあんまり役に立たなそうな明日使えるウンチク的な事がいっぱい書いてある。

その中で「島の法則」っていうのがあって、島に住んでる動物と大陸に住んでる動物とではサイズに違いがあって、例えば島に隔離されたゾウは、世代を重ねるうちに、どんどん小形化されるらしい。大陸に比べ食料も少ないし、そもそもの面積が狭いから動物もそれに合わせてミニサイズになっていくけどネズミやウサギみたいな小さい動物は逆に、島では大きくなっていくらしい。なんでサイズの変化が起こるのかというと捕食者の問題で島という環境で1匹の肉食獣を養っていくには、その餌として100匹近くの草食獣がいなくちゃいけないけど、島は狭いから草の量が10匹の草食獣しか養えない。となると、肉食獣は餌不足で生きていけないけど、草食獣の方は生きていける状況ができてしまう。つーことで捕食者がいなくなって、こういう環境下でゾウは小さく、ネズミは大きくなるらしい。

んで人間に「島の法則」をあてはめてて、大陸に住んでれば、とてつもないことを考えたり、常識はずれのことやることも可能だとのこと。まわりから白い目で見られたら、よそに逃げてしまえばいいけど、島ではそうはいかず、出る杭は、ほんのちょっとでも打たれてしまい、逃げる場所もない。だから大陸ではとんでもない大思想が生まれるんだとか。島国だとエリートのサイズは小さくなって、ずばぬけたレベルの人物は出てきにくいけど、逆に小さい方、庶民のスケールは大きくなってレベルが高くなるとか。

そうか、だから海外のライダーはクレイジーでヤバイ奴が多いのか。なんとなく納得してしまったのでありました。