プロダクションで言うとKINGPINとRobotFoodは外せません。
KINGPINはMDPとStandardと並ぶスノーボードビデオを語る上で外せないプロダクションで、最新のトリックを見るならMDP、ビッグマウンテン系のヤバいロケーションを見るならStandard、スノーボードのかっこ良さを見るならKINGPINって感じです(個人的に)。
KINGPINの何が面白いって、ライダーの撮り方がいちいちカッコいいんですよ。パートごとのライダー登場のシーンが映画みたいにライダーに演技させたり、作品全体にストーリーがあったり、レールを擦る音をスケートのグラインドの音をアテレコしたり、何と言っても音楽がヤバい!ヤバいんです。作品全体のノリがいいです。上手く表現できないけどスノーボーダーによる、スノーボーダーのためのスノーボードビデオみたいな。
分かる人が観れば、これはKINGPINだ!ってすぐ分かるKINGPINスタイルが確立されてました。滑りをみたら、あっ、この滑りは〇〇だって分かるライダーっているじゃないですか、そんな感じ。
今はもう消滅しちゃって初期の作品なんかはビデオでしかリリースされてないので今年StandardがリリースしたTBシリーズのコンプリートボックスみたいにDVDで再発したら即買いです。マジで再発求む!
RobotFoodはそれまでMDP、Standard、KINGPINなんかが創り上げたスノーボードビデオの流れをぶった斬ったある意味衝撃の作品をリリースしたプロダクション。例えるならハードロック主流の音楽シーンにNIRVANAが現れてグランジブームが到来した感じ。
作品全体の雰囲気がFUNなんですよ。今までの非日常なテクニカルでハーコーなビデオと対照的なつくりで(もちろんハードなトリックとかロケーションもあるけど)一般スノーボーダーが共感できる感じ。RobotFoodの作品観終わった時の感じって、あー今日も仲間と楽しく滑れたなーって帰りの車で鼻歌歌いながらその日の滑りを思い出す。そんな感じの作品なんです。
えーっとあとはですね。デバン率いるWILD CATLSの『LIL' BASTARDS』
このビデオはParty&SnowboardigなWILD CATSのチームビデオなんですが、とにかくブッ飛び、とにかく酒を飲み、とにかくワルノリをして、とにかくゲロを吐く、やんちゃ度120%でワルノリのバイブル的作品です。音楽に何故かブリトニー・スピアーズ使っているところもポイントです。
えー、そろそろ今でも売ってそうな作品を。THINK THANKの『thanks brain!』
この作品は、近年機材の性能がアップして面白い作品はいい機材が無いといい作品はできない、みたいなヘリからのアングルとかワイヤー使っての追い撮りとかを駆使してるビッグプロダクションへのアンチテーゼな作品。金なんてなくてもアイデア次第で面白い作品はできるんだぜ!と言わんばかりに無名なライダーたちが公園とかストリートで今まで見たことの無いようなクリエイティブな滑りで魅せまくりなんですよ。世界一有名なインディーズプロダクション。
最近のお気に入りはAbsintheの『NEVERLAND』
今までAbsintheは観てると眠気に襲われるので敬遠してたんだけど大人になったし(十分大人だけど)買ってみるかと、意味不明な理由で買ってみたら予想以上に面白くて今でも結構観てます。オープニングのニコラス・ミューラーの北海道のパウダーランとかダン・ブリーズのハーコーなスタントみたいなストリートとかウルフギャング・ニヴェルトのNOBOARDとかマリエ・フランス・ロイの男勝りな滑りとかギギ・ラフのロングパートとか、個人的にパウダー、ジャンプ、ジブのバランスが絶妙でガッツリ観るというより家でダラダラと観てて何気にヘビーローテーション。
他にはMDPの『Stomping Grounds』『Simple Pleasures』『Technical Difficulties』『DECADE』あたりは観まくってました。
あ、国内のビデオはFIRST CHILDRENの最初の方の3作品目ぐらいまでは結構観てました。
FCのビデオって良くも悪くも以降の国内の作品のベースになってるのかなーって思ってます。国内のビデオってチームもしくは仲の良いメンツが集まった作品が殆どで、このライダーのパートは面白いけど、あのライダーのパートは。。。みたいなライダーのレベル格差が結構大きかったり何度も同じロケーションがでてくる作品が多かった気がする。(最近国内のはあんまり観ていないのでなんとも言えませんが)
国内のトップライダーをメーカーとかチームとかのしがらみ無しで10人ぐらい集めて1年間がっつりフィルミングした日本人オールスターの作品とか観てみたいです。
というわけで特別このジャンルが好きってのは無く面白いと思った作品が好きな作品です。
というわけで特別このジャンルが好きってのは無く面白いと思った作品が好きな作品です。