2013年9月10日

Nation - Transworld Snowboarding

好きな食べ物は?と聞かれると「ラーメン」と答えるけど365日ラーメンは食べられないのと同じように、ジブが好きとか言っちゃってもジブオンリーのビデオを見てても飽きてくるわがままスノーボーダー。三十路過ぎのオッサンボーダーはマックダウやスタンダードのビデオで調教されてるのでオールジャンルのパウダーありジャンプありジブありの和洋折衷スタイルが恋しくなるもんです。

そんなおっさんスノーボーダーの胃を満たすビデオはないかな?と赤提灯の壁メニューを眺めるようにiTunesをDigたらトランスワールドの新作Nationが解禁されてたんで早速ポチって見ました。

という訳でまだチョットしか見てないけど超個人的なザックリ速攻レビュー。

Transworld SNOWboarding presents - Nation Teaser from TransWorld SNOWboarding on Vimeo.

オープニングパートはスノーボーダーというよりむしろ冒険家の Xavier De Le Rue
もうこの人は山を滑るというより地球を滑るという表現の方がシックリくる。画面の小さいiPhoneで見るとライダーが豆粒すぎて発見できないぐらい引きの映像で相変わらず危険な斜面を滑ってるしガチ登山家みたいに危険なところ登ってる。GoProの映像みると「あー自分はゲレンデとサイドカントリーぐらいでいいや」と思う。年間アドレナリン分泌量は東京ドーム3杯分はいってると思う。

居酒屋でやみつき塩キャベツを頼んだらバケツいっぱい山盛りに出された気分です。オープニングからヤバイです。

続いてアーバンジバーの3人、Chris Brewster、Dylan Thompson、Jonah Owen
最近のジブシーンは進化の速度が新幹線並に早くておじさんにはついていけないです。10年はストリートのロングステアのダウンレールでスイッチバックリップだヤベー!ハンマートリックとか言ってたのが今じゃスタンダードトリック的な扱いで下手すりゃ繋ぎのカットになってるし、今は画的にカッコよくてデカいセクションとかじゃないと見てる側も満足しなくなってる。

パソコンとネットの普及で将棋界で底上げ起こって羽生善治が「学習の高速道路」と言ったようにスノーボード界でのその波はキテると思う。
昔は月1のスノーボード雑誌のシークエンス写真と年1のビデオでひたすら頭のなかでイメトレしてたのが今じゃゲレンデのリフトの上で最新のプロの滑りをYouTubeなんかで手軽に見れちゃうし、動画で効率のいいハウツーも充実してる。
話が脱線したけど「学習の高速道路」をスピード違反でかっ飛ばしてる3人のパートを見てスノーボーダーの進化を実感するのでありました。

次はスタンダードフィルム系ヨーロピアンのEiki Helgason、Gulli Gudmundsson
アーバンジブメインなんだけど前の3人とは違ったスタイルで見せてくれる。ノーリー?バック180ヒール抜けで屋上からロードギャップで別の建物の屋上飛んじゃったりしてる。当たり前だけど上手い。

ヨーロッパの風に吹かれて次はStale Sandbech
あんまり知らないんだけどポストTorstein Horgmoな感じの精密機械っぷりでゲームの中のキャラクター何じゃないかってレベル。レイトコークやらスピン中のグラブスタイルがカッコいいパイプもジブもこなすオールラウンダー系。

続いて欧米ゴリマッチョライダー対決。DCPとDan Brisse
DCPって何となくブライアン・イグチを彷彿させる滑りでチョット好きになった。Dan Brisse のパートでストリートのバックサイドロデオtoボードスライドするんだけどアプローチをスピードガンで測ってる映像がちょこっと映っててガンのスピードが30マイル(≒48キロ)。日本だったら1点の減点と12,000円の罰金です。日本でやる時は注意して欲しい。

そしてAustin HironakaとAusten Sweetin。さらにAustin Smithもいれば闘魂三銃士に対抗できるオースティン三銃士を結成できたのに。非常に残念。
Austin HironakaはThinkTHANK系ライダーなだけあってFUNなライド。Austen Sweetinもゆるふわ系の女子大生もメロメロにしそうな軽い動きでゴリマッチョ系ライダーのパートの脂っこさを黒烏龍茶で脂肪分を分解するようなパート。

ラストパートはForest Bailey
レールに乗ってる時に腰の入れ方とか、ランディングで体制崩した時に手が「Y.M.C.A」の「C」の時みたいになるスタイル。ランディングの時にギコい手になっちゃったりするけど耐える非体育会系スタイル好きです。完全贔屓目です。
ジブの人だと思ったらダブルコークしてみたりやっぱりジャンプできるんだな。

という訳でパウダー、ジャンプ、ジブがバランスよく入ってるから何度見ても飽きなそうな感じです。